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コンプレッサー専門店のヒントとコラム

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エアーコンプレッサーの収納・保管方法|長期保管5ステップとNG保管法【専門店解説】

エアーコンプレッサーを長期間使わないときは、「ドレン排水」「タンク内の圧力を抜く」「オイル処理」「防塵カバー」「月1回の試運転」の5ステップで保管してください。正しく保管しないとタンク内部の腐食、モーターの固着、配線の劣化が進行し、次に使おうとしたときに動かないトラブルの原因になります。この記事では長期保管の具体的な手順と、やってはいけないNG保管法を解説します。

エアーコンプレッサーの収納・保管方法-エアセルフ

長期保管の5ステップ

1か月以上使わない場合は、以下の5ステップで保管準備を行ってください。週末だけ使う程度の頻度であれば、ステップ1と2だけで十分です。

ステップ1:ドレン排水(タンク内の水を抜く)

保管前に最も重要な作業がドレン排水です。コンプレッサーは空気を圧縮する際に水分(結露水)がタンク内に溜まります。この水を放置すると、タンク内部が腐食し、最悪の場合穴が開いてエア漏れの原因になります。

  1. 電源を切り、電源プラグを抜く
  2. タンク下部のドレンコック(水抜きバルブ)の下にバケツや受け皿を置く
  3. ドレンコックをゆっくり開ける。圧縮空気とともに水が噴き出すため、顔や手を近づけない
  4. 水と空気が完全に出なくなるまで開けたままにする
  5. ドレンコックを閉める

ツインタンクの場合は2つのタンクそれぞれで排水が必要です。詳しい手順はドレン抜き方法で解説しています。

ステップ2:タンク内の圧力を完全に抜く

ドレン排水後、タンク内の圧力がゼロになっていることを圧力計で確認してください。圧縮空気が残った状態で保管すると、タンク・バルブ・シール部分に常時圧力がかかり続け、劣化を早めます。ドレン排水で圧力が抜けきらない場合は、エアホースの接続口から残りの空気を排出してください。

ステップ3:オイル処理(オイル式の場合)

オイル式コンプレッサーの場合、保管前にオイルの状態を確認してください。

  • 短期保管(1~3か月):オイル量が適正範囲内であればそのままでOK
  • 長期保管(3か月以上):オイルを新品に交換してから保管する。劣化したオイルは酸性になり、内部部品を腐食させる
  • オイルレス機:この工程は不要

オイル交換の方法はオイル交換方法で詳しく解説しています。

ステップ4:防塵カバーをかける

ホコリはモーターの大敵です。コンプレッサー全体を覆うカバーをかけて保管してください。専用カバーがなければ、大きめの布やビニールシートでも代用できます。

カバーをかける際の注意点は以下のとおりです。

  • 完全密封しない:通気性のない素材で密閉すると、内部に湿気がこもりカビや腐食の原因になる。下部に隙間を残すか、通気性のある素材を使う
  • 使用直後は冷ましてからカバーをかける:モーターやヘッドが高温のままカバーをかけると、カバーが溶けたり結露が発生する
  • ホースやカプラーも保護する:ホース接続口にキャップを付けるか、テープで覆って異物の侵入を防ぐ
防塵カバーをかけたエアーコンプレッサーの保管例

ステップ5:月1回の試運転

長期保管中でも、月に1回は電源を入れて5~10分程度運転させてください。これには以下の効果があります。

  • モーターの固着防止:長期間動かさないと、ベアリングのグリスが固まったり、ピストンリングがシリンダーに固着することがある
  • シール類の柔軟性維持:ゴム製のシール・パッキンは動かさないと硬化して密閉性能が低下する
  • コンデンサの劣化防止:コンデンサは長期間通電しないと特性が変化することがある
  • 異常の早期発見:異音や異臭がないか、正常に起動・停止するかを確認できる

試運転後は再びステップ1・2(ドレン排水と圧力抜き)を行ってから保管してください。

保管場所の選び方

保管場所は「乾燥」「常温」「直射日光が当たらない」の3条件を満たす屋内が理想です。

保管場所適正理由
屋内ガレージ・倉庫最適雨風を避けられ、温度変化も少ない
室内(玄関・廊下等)良好温湿度が安定。スペースがあれば理想的
屋外(屋根あり)注意雨は避けられるが、湿度と温度変化が大きい。カバー必須
屋外(屋根なし)不可雨・直射日光・結露で急速に劣化する
物置・コンテナ注意夏場は内部温度が60度以上になることがあり、ゴム部品やコンデンサの劣化が早まる

冬場の寒冷地では、タンク内の残水が凍結してタンクやバルブを損傷させることがあります。必ずドレン排水を徹底し、可能であれば氷点下にならない場所に保管してください。冬場の使い方は冬場・寒冷地の使い方もご覧ください。

やってはいけないNG保管法

以下の保管方法は故障や事故の原因になるため、絶対に避けてください。

  • ドレン排水せずに保管する:タンク内に水が溜まったまま放置すると、数か月で内部腐食が進行する。最も多い保管ミス
  • タンクに圧力を残したまま保管する:バルブやシールに常時圧力がかかり続け、劣化と変形の原因になる。安全面のリスクもある
  • 横型を立てて保管する(縦型を横にする):設計と異なる姿勢で保管すると、オイル漏れやドレン水の移動、圧力スイッチの誤作動につながる
  • 直射日光の当たる場所に放置する:紫外線でゴムホース・パッキン・電源コードの被覆が劣化する。タンクの塗装も剥げやすくなる
  • ビニール袋で完全密封する:通気性ゼロの状態では内部に結露が発生し、電気部品やタンクの腐食を加速させる
  • 可燃物のそばに保管する:万が一の漏電や過熱に備え、段ボール・油・シンナーなどの可燃物から離して保管する
やってはいけないエアーコンプレッサーのNG保管例

保管後に再使用する際のチェックリスト

長期保管後に使用を再開する際は、以下の点を確認してから運転してください。

  • 電源コード・プラグに断線や破損がないか
  • ドレンコックが閉まっているか
  • エアホースの接続部に亀裂や劣化がないか
  • オイル式の場合、オイル量が適正か(窓や目盛りで確認)
  • 圧力計の針がゼロを指しているか
  • 手でプーリーを回して固着していないか確認する
  • 最初の運転は無負荷(エアーツールを接続しない状態)で行い、異音・異臭がないか確認する

プーリーが固着して回らない場合や、異音・異臭がある場合は無理に使用せず、エアセルフのサポートにご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 半年以上使わない場合、オイルは抜いたほうがいいですか?

A. オイルは抜かずに新品に交換した状態で保管してください。オイルを完全に抜いてしまうと、シリンダー内壁やベアリングが空気にさらされ、錆や固着の原因になります。新しいオイルには防錆効果があるため、内部部品の保護に役立ちます。

Q. 倉庫に入れておいたら動かなくなりました。原因は何ですか?

A. 最も多い原因はモーターやピストンの固着、次にコンデンサの劣化です。長期間動かさないと内部のグリスが固まり、モーターが起動できなくなります。手でプーリーを回して固着を解除できる場合もありますが、無理に力を入れるとベアリングを傷めるため、回らなければ専門店に相談してください。

Q. アパートのベランダに保管しても大丈夫ですか?

A. 屋根付きベランダであれば短期的には可能ですが、長期保管には推奨しません。ベランダは雨の吹き込み、直射日光、温度変化が大きく、タンクの腐食やゴム部品の劣化が屋内より格段に早く進みます。室内に保管スペースがない場合は、防水性と通気性を兼ねたカバーを使い、台の上に置いて地面の湿気を避けてください。

まとめ|正しい保管がコンプレッサーの寿命を延ばす

エアーコンプレッサーの長期保管は「ドレン排水」「圧力を抜く」「オイル処理」「防塵カバー」「月1回の試運転」の5ステップが基本です。特にドレン排水の忘れはタンク腐食の最大原因であり、保管前に必ず実施してください。屋内の乾燥した場所に、通気性のあるカバーをかけて保管するのが理想です。

執筆:エアセルフ(air-compressor.jp)|エアーコンプレッサー専門店

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