プラモデル・模型のエアブラシに使うコンプレッサーの選び方|専用機の圧力・連続運転・音と、作業用のタンク付き機を使うときの注意
この記事の結論
- 結論
- 模型用エアブラシの推奨圧力は、アネスト岩田の公表値でおおむね0.10〜0.38MPa(口径0.3mmで0.10〜0.24MPaなど)と低い。エアブラシ専用のコンプレッサーは、この低い圧力を連続して出すように作られている
- 連続運転の時間は機種で違う。GSIクレオスのMr.リニアコンプレッサー L5・L7は定格時間「連続」、アネスト岩田のエアブラシ用は定格時間40分、タミヤのパワーエアコンプレッサーは連続使用40分まで
- 作業用のタンク付きコンプレッサーを使うなら、エアブラシの圧力まで下げる減圧弁、水抜き、ねじの変換が要る。タミヤのレギュレーター(74565)は耐用圧力0.4MPaなので、それより高い圧力が出る機種には、その前に工業用の減圧弁が要ると当サイトは考える
- 誰のためのページか
- プラモデル・模型・フィギュアをエアブラシで塗装していて、エアブラシ用のコンプレッサーを選びたい人、手持ちの作業用コンプレッサーを使えないか考えている人
- このページの目的
- エアブラシ用のコンプレッサーを、圧力・連続運転・音・ねじの規格の公表値で比べ、作業用の機種を使う場合に必要な部品と注意を判断できるようにすること
- 書き手の立場
- コンプレッサー関連会社の経営・顧問、3年以上の製品開発、中国をはじめとする海外メーカーの工場の視察、倉庫業者の確保などの物流に携わってきた編集長が、その経験をもとに、特定メーカーに偏らない立場で執筆・監修しています。 編集方針と監修者
- 情報の出どころ
- 価格・評価は楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングの公式APIから取得し自動更新。スペックはメーカー公表値と販売ページの表記をもとに整理。最終更新 2026/11/07
プラモデルやフィギュアの塗装に使うエアブラシは、とても低い圧力で細く塗料を吹き付ける道具です。エアブラシでの使用や、エアブラシの取り付けの相談は、販売の現場でも受けることがあります。この記事では、エアブラシ用のコンプレッサーをメーカーの公表値で比べ、作業用のタンク付きコンプレッサーを使う場合の注意をまとめます。
結論
- 圧力:模型用エアブラシの推奨圧力は0.10〜0.38MPaほどと低めです(アネスト岩田)
- 連続運転:L5・L7は「連続」、アネスト岩田は40分、タミヤのパワーエアコンプレッサーは40分までと、機種で違います
- 作業用の機種:減圧弁・水抜き・ねじの変換が要ります
エアブラシの推奨圧力(アネスト岩田)
| エアブラシ | 口径 | 推奨吹付圧力 |
|---|---|---|
| HP-CP・HP-BP・HP-BC1P(ハイパフォーマンスプラス) | 0.2〜0.3mm | 0.10〜0.17MPa |
| レボリューション(HP-BR・HP-TR1・HP-TR2ほか) | 0.3〜0.5mm | 0.14〜0.21MPa |
| エクリプス HP-BS・HP-CS-JP | 0.3mm | 0.17〜0.24MPa |
| エクリプス HP-BCS | 0.5mm | 0.24〜0.38MPa |
出典:アネスト岩田 エアブラシの製品ページ。GSIクレオス・タミヤのエアブラシの推奨圧力と空気消費量は公表されていません。GSIクレオスは、L5・L7の圧力と空気量は同社のエアブラシに合わせて設定してあり、ノズル径0.4mm以下ならほかのメーカーのエアブラシにもほとんど合うとしています。
エアブラシ専用のコンプレッサーの公表値
| 機種 | 最高圧力 | 吐出量(測定条件) | 騒音 | 連続運転 |
|---|---|---|---|---|
| GSIクレオス Mr.リニアコンプレッサー L5 | 0.12MPa(定格0.1) | 5.27L/min(0.05MPa時) | 50dB(無負荷時) | 定格時間「連続」 |
| GSIクレオス Mr.リニアコンプレッサー L7 | 0.15MPa(定格0.1) | 7.0L/min(0.05MPa時) | 55dB(無負荷時) | 定格時間「連続」 |
| GSIクレオス KALON(ダイヤフラム式) | 公表なし | 4.5L/min以上(40kPa時) | 40dB以下(ホース・エアブラシ接続時) | 60分以内(1時間使ったら約1時間休ませる) |
| タミヤ スプレーワーク パワーエアコンプレッサー | 約0.4MPa | 9/12L/min(0.2MPa時、50/60Hz) | 48dB | 連続使用40分まで |
| タミヤ スプレーワーク コンプレッサー アドバンス | 約0.20MPa | 10L/min(無負荷時) | 45dB | 公表なし |
| アネスト岩田 IS-850 | 0.34MPa | 無負荷時10.5/0.2MPa時5.0L/min | 55dB以下 | 定格時間40分 |
| アネスト岩田 IS-925HT | 0.42MPa | 無負荷時36.0/0.2MPa時23.0L/min(タンク0.48L) | 60dB以下 | 定格時間40分 |
出典:GSIクレオス・タミヤ・アネスト岩田の製品ページ。電源はいずれもAC100Vです。吐出量と騒音の測り方はメーカーごとに違うので、表の数字を横に並べて優劣を決めることはできません。アネスト岩田のIS-875HT・IS-51は販売終了で、現行品はIS-925HT・IS-850です。
選び方
- 長い時間塗るなら連続運転:1回に長く塗るなら、定格時間「連続」の機種(L5・L7)か、休ませながら使う時間を守れる機種を選びます。ただし、L5・L7の最高圧力(0.12・0.15MPa)は、アネスト岩田のエクリプスなど推奨圧力が0.17MPa以上のエアブラシには足りません
- 口径の大きいエアブラシなら圧力に余裕:0.5mmのエアブラシは推奨圧力が高め(HP-BCSで0.24〜0.38MPa)です。アネスト岩田は、0.6〜0.8mmの大型エアブラシは「IS-875クラス以上」のコンプレッサーで使えるとしています(IS-875HTは販売終了で、現行のタンク付きはIS-925HTです)
- 水が出にくい:アネスト岩田は、タンクがあると空気が冷えるので、梅雨どきなどにエアブラシから水が出る現象を減らせるとしています
- エアブラシ専用:アネスト岩田は、エアブラシ用のコンプレッサーでエアブローなどほかの作業をするのは不可で、基本的にエアブラシ専用としています
作業用のタンク付きコンプレッサーを使うときの注意
- 減圧する:作業用の機種は0.7〜0.8MPaほどの空気を出します。タミヤのレギュレーター(74565)はレギュレーターの無いコンプレッサーにつなぐ製品で、耐用圧力は0.4MPaです。アネスト岩田のフィルターレギュレーター HPA-FRは上限0.8MPaです。作業用の機種の最高圧力が0.4MPaを超えるなら、模型用のレギュレーターの前に工業用の減圧弁を入れるのが安全と当サイトは考えます(メーカーが示した組み合わせではありません)
- ねじを合わせる:模型用のホースは主にS(PF1/8・G1/8)、作業用の機種はG1/4(L)が多いので、変換のジョイントが要ります
- 水を抜く:圧縮した空気からは水(ドレン)が出ます。アネスト岩田は、タンクの水はできれば毎日抜くよう案内しています。GSIクレオスは、ホースから出る水は結露で故障ではないとし、コンプレッサーとホースの間に水抜きを入れるよう案内しています。湿気の多い日には、塗面が白く濁るカブリの原因になります
- 音:作業用の機種の音を、エアブラシ専用機と同じ条件で比べた資料は見つかりませんでした。夜や集合住宅で使うなら、騒音値の公表がある静音型を選んでください
室内で塗るときの換気
ラッカー系など溶剤を含む塗料を室内で吹くときは、換気が欠かせません。有機溶剤中毒予防規則は、事業者が労働者に作業させる場合に、屋内で第一種・第二種有機溶剤等を使うときの局所排気装置などの設置(第5条)や、局所排気装置などを設けない一定の業務での送気マスク・有機ガス用防毒マスクなどの使用(第33条)を求めています。家庭の趣味には直接は当てはまりませんが、溶剤を吸わないための考え方は同じです。タミヤのペインティングブースのように排気ホースの付いた塗装ブースを使い、窓を開けて換気してください。
条件に合うコンプレッサー(当サイトのデータベースから)
当サイトに登録している機種から、エアブラシ・模型の用途に分類した機種を、騒音値の小さい順に自動で並べています。騒音値の測り方はメーカーによって違うことがあります。
エアテックス APC034 7.4L
- タイヤの空気補充・ブロー・エアブラシ
- 住宅地・屋内での使用(静音)
- 不向き:タンクが小さいため連続作業全般に不向き
エアテックス APC001R2
- 住宅地・屋内での使用(静音)
- 家庭のコンセントでの使用
エアテックス APC035 3L
- タイヤの空気補充・ブロー・エアブラシ
- 住宅地・屋内での使用(静音)
- 不向き:タンクが小さいため連続作業全般に不向き
明治機械製作所 APK-08DS-5
- 釘打ち・インパクトレンチなどの断続作業
- 住宅地・屋内での使用(静音)
- 不向き:連続使用の塗装(スプレーガン)には吐出空気量が不足しやすい
明治機械製作所 APK-08D-6P
- 釘打ち・インパクトレンチなどの断続作業
- 住宅地・屋内での使用(静音)
- 不向き:連続使用の塗装(スプレーガン)には吐出空気量が不足しやすい
まとめ
模型用エアブラシは0.10〜0.38MPaほどの低い圧力で使い、エアブラシ専用のコンプレッサーはこの圧力を出すように作られています。長い時間塗るなら連続運転できる機種(L5・L7)か、定格時間(40分など)を守れる機種を選びます。作業用のタンク付き機を使うなら、減圧弁、水抜き、ねじの変換を用意し、室内では換気と塗装ブースを使ってください。ネイルサロンでの使い方はネイルサロンでエアブラシを使うには?を参照してください。
ほかの作業・機械に必要なコンプレッサーは、作業・機械別 コンプレッサーの選び方にまとめています。
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よくある質問
プラモデルのエアブラシは何MPaで使いますか?
アネスト岩田の公表値では、口径0.2〜0.3mmで0.10〜0.24MPa、0.5mmで0.14〜0.38MPaほどです。使うエアブラシの推奨圧力に合わせてください。
エアブラシ用のコンプレッサーは連続で使えますか?
機種によります。GSIクレオスのMr.リニアコンプレッサー L5・L7は定格時間「連続」、アネスト岩田のエアブラシ用は定格時間40分、タミヤのパワーエアコンプレッサーは連続使用40分までです。
作業用のタンク付きコンプレッサーをエアブラシに使えますか?
使う場合は、エアブラシの圧力まで下げる減圧弁、水抜き、ねじの変換が要ります。タミヤのレギュレーター(74565)は耐用圧力0.4MPaなので、それより高い圧力が出る機種には、その前に工業用の減圧弁を入れるのが安全と当サイトは考えます。
この記事の出典
- GSIクレオス Mr.リニアコンプレッサー L5
- GSIクレオス Mr.リニアコンプレッサー L7
- GSIクレオス KALON
- GSIクレオス Q&A
- タミヤ スプレーワーク パワーエアコンプレッサー
- タミヤ スプレーワーク コンプレッサー アドバンス
- タミヤ レギュレーター 74565
- タミヤ ペインティングブースII
- アネスト岩田 エアブラシ用コンプレッサー(卓上型)
- アネスト岩田 エアブラシ用コンプレッサー(ハンドル・タンク付き)
- アネスト岩田 ハイパフォーマンスプラス
- アネスト岩田 エクリプス
- アネスト岩田 レボリューション
- アネスト岩田 フィルター・レギュレーター
- アネスト岩田 空気タンクの知識
- アネスト岩田 エアブラシ用コンプレッサー 機種比較
- 有機溶剤中毒予防規則(e-Gov)




