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スプレーガンに合うコンプレッサーは?空気使用量・吹付け圧力から逆算する容量と選び方

公開 2026/11/05 更新 2026/11/05 コンプレッサー図鑑│コンプレッサーの比較検討専門

このページの結論

結論
  • スプレーガンは連続使用。タンクより吐出空気量が効き、アネスト岩田は使う空気の量より10%以上多い吐出空気量を勧めている
  • 汎用の小形ガン(口径1.3mm・145L/min)なら吐出空気量160L/min以上が目安。低圧(HVLP相当)・大形のガンは200〜330L/minで、1.5〜2.2kWの200V機が前提
  • 口径だけでは空気の量は決まらず、低圧ガンは圧力が低くても空気を多く使う。ガンの型番でメーカーの空気使用量を確認する
誰のためのページか
使うスプレーガンに合うコンプレッサーを選びたい人、今のコンプレッサーで吹いていると弱くなる人
このページの目的
スプレーガン(塗装ガン)のメーカー公表値(空気消費量・使用空気圧)から、必要なコンプレッサーの吐出空気量・タンク容量・電源を逆算し、条件に合う機種まで示すこと
書き手の立場
元エアコンプレッサーの開発・プロデュースに携わっていた運営者が、その専門知見をもとに、特定メーカーに偏らないアフィリエイト型メディアの立場で執筆・監修しています。 運営者情報
情報の出どころ
価格・評価は楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングの公式APIから取得し自動更新。スペックはメーカー公表値と販売ページの表記をもとに整理。最終更新 2026/11/05

スプレーガン(塗装ガン)に必要なコンプレッサーの目安

工具の数値
工具の空気消費量(メーカー公表値)85〜330L/min(手持ちの重力式・吸上式・低圧式。アネスト岩田・近畿製作所のカタログ値(測定条件の記載なし))
工具の使用空気圧吹付け0.1〜0.34MPa(低圧式0.1MPa、汎用0.24〜0.34MPa)
空気の使い方連続(使っている間ずっと空気を使う)
選ぶコンプレッサー(当サイトの目安)
吐出空気量160L/min以上
電源メーカーの示す圧縮機の出力は、小型ガン0.4〜0.75kW(100V機の範囲)、低圧・大形ガン1.5〜2.2kW(200V機)

工具の数値はメーカーのカタログ値です(出典)。目安は、その数値に当サイトの考え方(本文で説明)を当てたもので、工具の機種・作業の仕方で変わります。お使いの工具の取扱説明書の値を優先してください。

スプレーガン(塗装ガン・エアスプレーガン)に合うコンプレッサーは、ガンの「空気使用量」で選びます。

スプレーガンは引き金を引いている間、ずっと空気を使い続ける連続使用の工具です。そのため、タンクの大きさより、コンプレッサーが1分間に送り出せる空気の量(吐出空気量)のほうが効きます。

このページでは、アネスト岩田と近畿製作所のカタログ値をもとに、次の4点を整理します。

  • 重力式・吸上式・低圧式(HVLP相当)ごとの空気使用量
  • 吹付けの圧力
  • メーカーが示す必要なコンプレッサーの出力
  • 100Vで吹けるガンの範囲

塗装用コンプレッサー全般の馬力の選び方や、車の塗装に使う機種の選び方は、それぞれ別の記事で説明しています。このページでは、ガンとコンプレッサーの組み合わせに絞って説明します。

スプレーガンの空気使用量と吹付けの圧力(メーカー公表値)

メーカー・型番 方式・大きさ 口径 空気使用量 吹付けの圧力 メーカーが示す圧縮機の出力
近畿製作所 CREAMY(KP)7S 吸上式・小型 1.0/1.2mm 85L/min 0.3MPa 0.75kW
近畿製作所 CREAMY(KP)5A 重力式・小型 1.0/1.2mm 85L/min 0.3MPa 0.75kW
近畿製作所 CREAMY(KL)63A-13 重力式・中型 1.3mm 90L/min 0.3MPa 0.75kW
アネスト岩田 WIDER1-13K1G 重力式・小形 1.3mm 145L/min 0.24MPa 0.4〜0.75kW
アネスト岩田 WIDER1-13K1S 吸上式・小形 1.3mm 145L/min 0.24MPa 0.4〜0.75kW
近畿製作所 CREAMY(KL)63S-15 吸上式・中型 1.5mm 150L/min 0.34MPa 0.75kW
近畿製作所 CREAMY(KL)63SS-13W 吸上式(ウレタン・メタリック用) 1.3mm 190〜220L/min 0.27〜0.3MPa 1.5kW
アネスト岩田 WIDER1L-2-12J2G 重力式・低圧(HVLP相当) 1.2mm 200L/min 0.1MPa 1.5〜2.2kW
アネスト岩田 WIDER1-13H2G 重力式・小形 1.3mm 225L/min 0.24MPa 0.75〜1.5kW
近畿製作所 CREAMY97S-20 吸上式・大型 2.0mm 240L/min 0.34MPa 1.5kW
アネスト岩田 WIDER2-15K2G 重力式・大形 1.5mm 330L/min 0.29MPa 1.5〜2.2kW

アネスト岩田・近畿製作所とも、空気使用量を何MPaで測ったか、大気圧換算かどうかは、ページに書かれていません。

表から分かることは3つあります。

  • 口径だけでは空気の量は決まらない。同じ口径1.3mmでも、90L/minのガンから225L/minのガンまであります。口径は塗料の出る量に関わる数字で、空気の量はガンの大きさや、空気キャップ(霧化の方式)で変わります。
  • 低圧(HVLP相当)のガンは、圧力は低いのに空気を多く使う。アネスト岩田の低圧ガン WIDER1L-2 は、吹付けの圧力が0.1MPaと低いのに、空気使用量は200L/minです。必要な圧縮機の出力も1.5〜2.2kWで、同じ口径の汎用ガン(145L/min、0.4〜0.75kW)より大きくなっています。「低圧ガンなら小さいコンプレッサーで済む」ということはありません。
  • 小型ガンは、メーカーの示す出力が0.4〜0.75kWの範囲。家庭用の100V機で吹けるのは、このクラスのガンです。

スプレーガン用コンプレッサーの容量の決め方

1. 吐出空気量は、ガンの空気使用量より10%以上多く

アネスト岩田は、コンプレッサーの吐出空気量を、使う空気の量より10%以上余裕を持って選ぶよう勧めています。

口径1.3mmの汎用の小形ガン(145L/min)なら、145 × 1.1 ≒ 160L/minです。そのため当サイトでは、スプレーガン用コンプレッサーの目安を吐出空気量160L/min以上としています。

大形ガンや低圧ガン(200〜330L/min)を使うなら、220〜360L/minが目安です。1.5〜2.2kWの単相・三相200Vの機種を検討してください。

2. カタログの吐出空気量の「圧力の条件」を確認する

アネスト岩田は、コンプレッサーの吐出空気量を、JIS(B8341)で決められた標準の吸い込み状態に換算した値で示しています。

家庭用の機種には、圧力の条件を書かない値や「0MPa時」の値だけを載せているものがあります。実際に塗装する圧力では、カタログの数字より少なくなります。比べるときは、「0.6MPa時」のように圧力が書かれた値を使ってください。

実際に、カタログの吐出空気量は何の条件の数字か、0.8MPaのときはもっと少ないのか、という相談もあります。答えは、圧力が高いほど少なくなる、です。

3. タンクは「塗り始めのゆとり」。連続塗装は吐出空気量で決まる

スプレーガンは吹付けの圧力が0.1〜0.34MPaと低いので、レギュレーター(減圧弁)で圧力を下げて使います。タンクの圧力が吹付けの圧力より高い間は、タンクの空気でガンの不足分を補えます。

例として、次の条件で計算します。

  • タンク30L、0.8MPaで止まる
  • レギュレーターで安定して吹ける下限を0.35MPaとする

この場合、取り出せる空気は 30 ×(0.8 − 0.35)÷ 0.1013 ≒ 133L(大気圧換算・概算)です。

145L/minのガンを、使う圧力での吐出空気量が100L/minのコンプレッサーで吹く場合、差し引き1分あたり45Lずつ減ります。タンクがもつのは約3分です。そのあとは圧力が下がり、霧化が粗くなったり、パターンが乱れたりします。

実際に、30Lのタンクで吹いていたらだんだん弱くなった、という相談もあります。タンクを50Lに替えれば、吹ける時間は延びます。それでも、ガンの空気使用量より吐出空気量が少ないかぎり、長く吹き続けると同じことが起きます。

小さい面積なら、小さいコンプレッサーでも吹ける

アネスト岩田は、空気使用量90L/minの超小形ガン(LPH-50)に対して、吐出空気量47/56L/min(50/60Hz)・タンク10Lのコンプレッサー(FX3702)を推奨の組み合わせとして載せています。

次のような小さい面積を、吹いては止める使い方なら、ガンの空気使用量を下回るコンプレッサーでも使えます。

  • ドア1枚
  • バイクのタンク
  • 小物
  • 陶芸の釉薬

このとき、上の計算のように、タンクの空気でもつ時間の範囲で吹きます。広い面積を一気に吹くほど、吐出空気量の不足がはっきり出ます。

連続運転の時間(使用率)を確認する

家庭用のオイルレス機には、連続で運転できる時間や、休ませる時間(使用率)を取扱説明書で決めている機種があります。スプレーガンのような連続使用の工具では、ガンの空気使用量が吐出空気量に近いほど、コンプレッサーが止まらずに回り続けます。

次のような使い方をするなら、取扱説明書の連続運転の時間を先に確認します。

  • 3〜4時間、1日中の塗装
  • 外壁のリシンの吹付け

そのうえで、吐出空気量に余裕のある機種(200Vの業務用機、オイル式)を選ぶか、休ませる時間を作業の段取りに組み込みます。

仕上がりを左右する水分・油分の対策

圧縮した空気は冷えると水が出て、タンクやホースにたまります。その水がガンから吹き出すと、塗膜にはじき・ブツ・白化の原因になります。

  • ドレン抜き:使い終わったらタンクの水を抜く
  • フィルター:ガンの手前に水分を取るフィルター(エアフィルター)を付ける
  • エアドライヤー:板金塗装のように仕上がりにこだわる作業や、湿気の多い季節に長時間吹く場合に検討する
  • オイル式の機種:空気に油分が混じることがあるため、塗装ではオイルを取るフィルターを使うか、オイルレス機を選ぶ

ホースの長さと内径

ホースが長いほど、細いほど、ガンの入口の圧力は下がります。実際に、20〜30mのホースでカップガンを使えるか、という相談もあります。

長いホースを使うときは、次のようにします。

  • ガンの近くに圧力計付きのレギュレーターを置き、ガンの入口で吹付けの圧力を合わせる
  • ホースの内径は、ガンの空気使用量に見合う太さにする

スプレーガンの方式とコンプレッサーの関係

  • 重力式(カップが上):少ない量の塗料を細かく吹く補修・小物向け。小型ガンなら100V機の範囲。
  • 吸上式(カップが下):塗料を多めに入れて広い面を吹く向き。中型以上は空気使用量が増える。
  • 圧送式(タンクから送る):ライン・大面積向けの業務用。アネスト岩田の圧送式の低圧ガン(WIDER2L)は470L/min、必要な圧縮機の出力は2.2〜3.7kWで、200Vの業務用機が前提。
  • 低圧(HVLP相当):塗着効率がよく、飛び散りが少ない代わりに、空気使用量は多い。

スプレーガン用コンプレッサーの選び方チェックリスト

  • ガンの型番で、メーカーの空気使用量・吹付けの圧力・必要な圧縮機の出力を確認した
  • コンプレッサーの吐出空気量は、ガンの空気使用量の1.1倍以上(汎用の小形ガンなら160L/min以上)
  • 吐出空気量は「何MPa時の値か」を確認した
  • 低圧(HVLP相当)・大形のガンなら、1.5kW以上の200V機を前提にした
  • 長時間吹くなら、連続運転の時間(使用率)を取扱説明書で確認した
  • ドレン抜き・フィルターなど、水分対策を用意した

スプレーガン(塗装ガン)に使えるエアコンプレッサー(条件に合う機種)

選び方:吐出空気量160L/min以上を条件に、商品DBのスペックと価格・口コミ件数で点数を付け、同じメーカーは1機種までにして上から並べています。最高圧力が条件に届かない機種と、価格が取得できない機種は外しています。
1

合う理由:必要な吐出空気量(160L/min)を満たす/口コミ件数が多い

2
明治機械製作所 APK-37D 35L
明治機械製作所

明治機械製作所 APK-37D 35L

35L 三相200V 410L/min 55dB
最安 436,260円過去90日で最安値圏

合う理由:必要な吐出空気量(160L/min)を満たす

3
アネスト岩田 TLUE37C-14S 165L
アネスト岩田

アネスト岩田 TLUE37C-14S 165L

165L その他 390L/min 78dB
最安 726,000円過去90日で最安値圏

合う理由:必要な吐出空気量(160L/min)を満たす

4
日立産機システム 3.7P-9.5VP 130L
日立産機システム

日立産機システム 3.7P-9.5VP 130L

130L 三相200V 440L/min 74dB
最安 350,000円過去90日で最安値圏

合う理由:必要な吐出空気量(160L/min)を満たす

5

注意:吐出空気量がやや不足(112/目安160L/min)

塗装・DIY向けの機種をもっと見る ほかの工具と一緒に使うときの計算

スプレーガン(塗装ガン)とコンプレッサーのよくある質問

スプレーガンを使うには、コンプレッサーの容量はどのくらい必要ですか?

ガンの空気使用量より10%以上多い吐出空気量が目安です(アネスト岩田の選定の考え方)。口径1.3mmの汎用の小形ガン(145L/min)なら160L/min以上、低圧・大形のガン(200〜330L/min)なら220〜360L/minです。

30Lのタンクで吹いていると、だんだん弱くなります。50Lに替えれば直りますか?

吹ける時間は延びますが、ガンの空気使用量より吐出空気量が少ないかぎり、長く吹けば同じように弱くなります。145L/minのガンを使う圧力で100L/minの機種で吹くと、30Lのタンクで約3分が目安です。改善するには吐出空気量の大きい機種が必要です。

カタログの吐出空気量は、どの条件の数字ですか?

機種によって違います。0MPa時の値や、条件を書かない値を載せている機種もあります。圧力が高いほど吐出空気量は少なくなるので、「0.6MPa時」のように圧力が書かれた値で比べてください。

口径1.0・1.3・1.5・2.0mmで、必要な空気の量はどう違いますか?

口径は主に塗料の出る量に関わる数字で、空気の量はガンの大きさや空気キャップの方式で変わります。同じ1.3mmでも、近畿製作所の中型ガンは90L/min、アネスト岩田の小形ガンは145〜225L/minです。型番ごとにメーカーの空気使用量を確認してください。

HVLP(低圧)のスプレーガンは、小さいコンプレッサーで使えますか?

低圧ガンは吹付けの圧力が低い代わりに、空気使用量は多めです。アネスト岩田の低圧ガン WIDER1L-2 は0.1MPaで200L/min、必要な圧縮機の出力は1.5〜2.2kWとされています。

スプレーガンの圧力は何MPaに設定すればいいですか?

ガンのメーカーが示す吹付けの圧力に合わせます。汎用ガンは0.24〜0.34MPa、低圧ガンは0.1MPa前後です。ガンの近くに圧力計付きのレギュレーターを置き、ガンの入口で合わせてください。

ドア1枚やバイクのタンクくらいなら、小さいコンプレッサーで塗装できますか?

小さい面積を吹いては止める使い方なら可能です。アネスト岩田も、空気使用量90L/minの超小形ガンに、吐出空気量47/56L/min・タンク10Lのコンプレッサーを推奨の組み合わせとして載せています。広い面積を一気に吹くほど、吐出空気量の不足が出ます。

1日中、または3〜4時間続けて塗装したいです。どう選べばいいですか?

まず、取扱説明書で連続運転の時間(使用率)を確認してください。ガンの空気使用量に対して吐出空気量に余裕のある機種を選ぶと、コンプレッサーが止まる時間ができて負担が減ります。200Vが使えるなら業務用機が確実です。

20〜30mの長いホースで、スプレーガンを使えますか?

使えますが、ホースが長く細いほどガンの入口の圧力が下がります。ガンの近くに圧力計付きのレギュレーターを置いて吹付けの圧力を合わせ、内径に余裕のあるホースを使ってください。

塗装にエアドライヤーは必要ですか?

圧縮空気から出る水は、塗膜のはじきやブツの原因になります。ドレン抜きとガンの手前のフィルターは必ず用意し、板金塗装のように仕上がりが大事な作業や、湿気の多い時期の長時間の塗装ではドライヤーを検討してください。

コンプレッサーなしで使えるスプレーガンとの違いは何ですか?

電動のスプレーガンは、本体のモーターで空気や塗料を送るため、コンプレッサーが要りません。エア式のスプレーガンは、コンプレッサーの圧縮空気で霧化するので、吹付けの圧力や空気の量を細かく調整できます。

数値の出典

工具の空気消費量・使用空気圧は、次のメーカー公式の資料で確認しました(確認日 2026/11/05)。製品の改良で変わることがあるため、購入前に最新のカタログを確認してください。

  1. アネスト岩田 WIDER1(小形スプレーガン)製品ページ
  2. アネスト岩田 WIDER2(大形スプレーガン)製品ページ
  3. アネスト岩田 LPH-50 と推奨コンプレッサの資料(PDF)
  4. アネスト岩田 コンプレッサーの機種選定(10%以上の余裕・吐出空気量の基準)
  5. 近畿製作所 CREAMY(KP) 小型 製品ページ
  6. 近畿製作所 CREAMY(KL)63 製品ページ
  7. 近畿製作所 データ表(PDF)
  8. 近畿製作所 CREAMY(KL)63W 製品ページ
  9. 近畿製作所 CREAMY97 大型 製品ページ
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