エアーコンプレッサーの騒音・異音対策|うるさいときの原因と、防音・設置の工夫
この記事の結論
- 結論
- 異音・異常振動はすぐ止めて点検。ゆるみと置き方以外は販売店・サービス店へ
- うるさいだけなら、硬く水平な場所に置き、しゃ音壁や静音モード、騒音値の小さい機種で減らす
- 7.5kW以上の空気圧縮機は騒音規制法・振動規制法の特定施設。指定地域では設置の30日前までに届出
- 誰のためのページか
- コンプレッサーから異音がする人、運転音がうるさくて対策したい人
- このページの目的
- 異音の原因と対処、運転音を減らす方法、法令の対象をメーカーと環境省の資料で示すこと
- 書き手の立場
- コンプレッサー関連会社の経営・顧問、3年以上の製品開発、中国をはじめとする海外メーカーの工場の視察、倉庫業者の確保などの物流に携わってきた編集長が、その経験をもとに、特定メーカーに偏らない立場で執筆・監修しています。 編集方針と監修者
- 情報の出どころ
- 価格・評価は楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングの公式APIから取得し自動更新。スペックはメーカー公表値と販売ページの表記をもとに整理。最終更新 2026/11/05
エアーコンプレッサーの音の悩みは、2つに分けて考えます。ひとつはいつもと違う音(異音・異常振動)で、故障のサインのことがあります。もうひとつは運転音そのものがうるさいことで、置き方や機種選びで減らします。
この記事では、マックス・HiKOKI・マキタ・アネスト岩田・明治機械製作所の取扱説明書と、環境省の騒音規制法・振動規制法の資料をもとに、次の4つを整理します。
- 異音・異常振動の原因と対処
- 故障ではない音
- 運転音を減らす置き方
- 騒音規制法・振動規制法の対象
静かな機種の比較は静音コンプレッサーの比較にまとめています。
結論:異音・異常振動はすぐ止めて点検。うるさいだけなら、硬く水平な場所に置き、しゃ音壁や機種選びで減らす
- 異音:マックスは、本機の中で異音やエア漏れの音がする場合は故障しているので使わないよう、HiKOKIは運転中に異常振動・異常音がしたら販売店に修理を依頼するよう書いています。
- 自分で直せる原因:置き場所が水平でない、ボルト・ナットのゆるみなど(アネスト岩田・明治機械)。
- 運転音:マキタ・HiKOKIは、硬く水平な場所に置き、状況に応じてしゃ音壁を設けて作業するよう書いています。
- 法律:原動機の定格出力7.5kW以上の空気圧縮機は、騒音規制法・振動規制法の特定施設です。指定地域では、設置の30日前までに市町村長などへの届出が必要です(環境省)。
異音・異常振動の原因と対処
| 原因 | 対処 | 自分で | 出典 |
|---|---|---|---|
| 床が平らでない・据え付けが悪い | 水平に置き直す | ○ | アネスト岩田 |
| 輸送用の固定金具を付けたまま運転している | 取扱説明書に従って外す | ○ | アネスト岩田 SLP系 |
| 部品・ボルト・ナットのゆるみ | 締め直す | ○ | アネスト岩田・明治機械 |
| ベルトのスリップ・ベルトの芯が出ていない(ベルト式) | 張り直す(平行に張る) | △ | アネスト岩田・明治機械 |
| 逆回転(三相200V機) | 相を入れ替える(電気工事士へ) | × | アネスト岩田 SLP系 |
| 弁プレートの取付ねじのゆるみ | 締め付け・交換 | × | 明治機械 |
| 軸受(ベアリング)への異物・摩耗 | サービス店に連絡 | × | 明治機械 |
| 防振ゴムの劣化 | 交換 | × | 明治機械 APK系 |
×は、メーカーが販売店・サービス店への依頼を求めているものです。家庭用の小型機(マックス・HiKOKI・マキタ)は、異音がしたら自分で開けずに、電源を切ってプラグを抜き、販売店に点検を依頼します(修理と保証の記事)。
故障ではない音
- マックスは、本機が高温になって再起動しにくくなったとき、再起動するための動作で異音がすることがあるが異常ではないとしています。
- HiKOKIは、減圧弁の圧力を下げたときにホースの空気を外に逃がす「シュー」という音が出るとしています。
- 明治機械は、安全弁が作動するときに大きな音が出るが故障ではないとしています(安全弁の記事)。
- エア漏れの音は故障のサインです(エア漏れの記事)。
運転音を減らす置き方
| 工夫 | 出典 |
|---|---|
| 硬く水平な場所に置く | マキタ・マックス・HiKOKI |
| 状況に応じて、しゃ音壁を設けて作業する | マキタ・HiKOKI |
| 工場の配管とは耐圧のゴムホースでつなぎ、振動を配管に伝えない | 明治機械・アネスト岩田 |
| 壁から離す(明治機械 GN・GH形は60cm以上、アネスト岩田 TLP系はベルトガード側30cm以上) | 明治機械・アネスト岩田 |
- アネスト岩田 TLP系は、市販のゴムマット・防振パッドの上に置かないよう書いています。異常振動・異音・タンクの亀裂の原因になります。防振材を使うかどうかは、手元の機種の取扱説明書で確かめてください(設置場所の記事)。
- 箱で囲ったり、シートをかぶせたりすると、通風孔がふさがって異常な発熱の原因になります(マックス)。囲う場合も、吸気と排気の通り道を残します。
- マックス・HiKOKI・マキタの機種には、回転数を下げる静音モードがあります(モードごとの停止圧力)。
機種を選ぶとき
運転音は、メーカーが公表する騒音値(dB)で比べます。当サイトの機種ページでは、公表値のある機種の騒音値を載せています。
騒音値の小さい順(掲載機種の中から)
エアテックス APC034 7.4L
- タイヤの空気補充・ブロー・エアブラシ
- 住宅地・屋内での使用(静音)
- 不向き:タンクが小さいため連続作業全般に不向き
エアテックス APC031-MS
- 住宅地・屋内での使用(静音)
- 家庭のコンセントでの使用
エアテックス APC026
- 住宅地・屋内での使用(静音)
- 電源のない現場でのタイヤ補充・釘打ち
- 不向き:連続作業・塗装
エアテックス APC037 2.2L
- タイヤの空気補充・ブロー・エアブラシ
- 住宅地・屋内での使用(静音)
- 不向き:タンクが小さいため連続作業全般に不向き
騒音規制法・振動規制法の対象
| 項目 | 内容(環境省) |
|---|---|
| 特定施設 | 空気圧縮機・圧縮機のうち、原動機の定格出力が7.5kW以上のもの(環境大臣が指定する低騒音・低振動のものを除く)。令和4年12月1日施行 |
| 指定地域 | 都道府県知事や市長・特別区長が指定する |
| 届出 | 指定地域で特定施設を設置する30日前までに、市町村長・特別区長に届け出る |
| 除外 | 振動規制法では、型式の指定を受けたスクリュー式などが対象外。騒音規制法で対象外と評価できる機器は、令和4年の報告の時点ではない |
工場・事業場の騒音の規制基準の範囲(環境大臣が定める基準、単位dB)
| 区域 | 昼間 | 朝・夕 | 夜間 |
|---|---|---|---|
| 第一種区域 | 45〜50 | 40〜45 | 40〜45 |
| 第二種区域 | 50〜60 | 45〜50 | 40〜50 |
| 第三種区域 | 60〜65 | 55〜65 | 50〜55 |
| 第四種区域 | 65〜70 | 60〜70 | 55〜65 |
実際の基準値と時間帯は、この範囲の中で都道府県などが決めます。アネスト岩田は、7.5kW未満でも県の条例で届出が必要な場合があると書いています。設置する前に、市区町村の環境の担当窓口に確かめてください。業務用の選び方は業務用エアーコンプレッサーの選び方で説明しています。
よくある質問
コンプレッサーから異音がします。使っても大丈夫ですか?
使用をやめてください。マックスは本機の中で異音がする場合は故障しているので使わないよう、HiKOKIは販売店に修理を依頼するよう書いています。
異音の原因は何ですか?
据え付けが水平でない、ボルト・ナットのゆるみ、ベルトのスリップ、逆回転、弁や軸受の異常などがメーカーの故障表に挙がっています。ゆるみと置き方以外は、販売店・サービス店に依頼します。
コンプレッサーの防音対策は?
硬く水平な場所に置き、状況に応じてしゃ音壁を設けます(マキタ・HiKOKI)。囲う場合は通風孔をふさがないようにします。静音モードのある機種は、モードを切り替えます。
下に防振マットを敷くと静かになりますか?
機種によります。アネスト岩田 TLP系は、市販のゴムマット・防振パッドの上に置かないよう書いています。手元の機種の取扱説明書で確かめてください。
騒音規制法の対象になるコンプレッサーは?
原動機の定格出力が7.5kW以上の空気圧縮機です。指定地域では、設置の30日前までに市町村長などへの届出が必要です(環境省)。
家庭用のコンプレッサーにも規制はありますか?
7.5kW未満の家庭用機は、騒音規制法の特定施設には当たりません。ただし、HiKOKIは法令や都道府県の条例の騒音規制があるとして、近所に迷惑をかけないよう使うよう書いています。
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