エア式の液体充填機に必要なコンプレッサー|空気消費量35〜320L/minの目安と、5.5kW・タンク50Lが推奨される理由
この記事の結論
- 結論
- エア式の液体充填機は、メーカーの公表値で0.4〜0.65MPaの空気を使う。小型・中型の機種でも空気消費量は35〜95L/minほどある
- 空気消費量は充填の回数で大きく変わる。毎分10回で320L/min以上とする例があり、そのメーカーは5.5kWクラス(約550L/min)・タンク50Lクラスのコンプレッサーを推奨している
- 電気を使わないオールエアー式は、コンセントは要らないぶん、空気の量がそのまま能力を決める。コンプレッサーには余裕を持たせる
- 誰のためのページか
- 食品工場・調味料メーカー・化粧品工房などで、エア式の液体充填機(ピストン充填機)を導入する予定で、組み合わせるコンプレッサーを決めたい人
- このページの目的
- 充填機メーカーが公表している使用空気圧と空気消費量から、必要なコンプレッサーの圧力・空気量・電源を自分で決められるようにすること
- 書き手の立場
- 元エアコンプレッサーの開発・プロデュースに携わっていた運営者が、その専門知見をもとに、特定メーカーに偏らない事実重視のメディアの立場で執筆・監修しています。 運営者情報
- 情報の出どころ
- 価格・評価は楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングの公式APIから取得し自動更新。スペックはメーカー公表値と販売ページの表記をもとに整理。最終更新 2026/11/07
ドレッシング、タレ、ソース、化粧品などを瓶やボトルに詰める液体充填機には、エア式(空圧式)の機種が多くあります。ピストンやバルブを圧縮空気で動かすので、本体とは別にエアーコンプレッサーが必要です。エア式の充填機は、空気の量がそのまま能力を決めます。この記事では、メーカーが公表している数字をもとに、充填機に合うコンプレッサーの選び方をまとめます。
結論
- 圧力:公表値は0.4〜0.65MPaです。コンプレッサーは、制御圧力の下限がそれより0.1〜0.2MPa高い機種を選びます
- 空気の量:小型・中型の機種でも35〜95L/minほどあります。充填の回数が増えるほど多くなり、毎分10回で320L/min以上とする例もあります
- 推奨の例:セイワ技研は5.5kWクラス(およそ550L/min)、制御圧力0.8MPa程度、タンク50Lクラスを推奨しています
充填機ごとの公表値
| 機種 | 使用空気圧 | 空気消費量 | 本体の電源 |
|---|---|---|---|
| M&E KT-A100XE | 公表なし | 35L/min | 100V |
| M&E KT-A250XE | 公表なし | 40L/min | 100V |
| M&E KT-A200WP | 0.5MPa | 50L/min | 100V |
| M&E KT-A500XE | 公表なし | 65L/min | 100V |
| ジャパン・パッケージ TAF-450(斜めピストン充填機) | 0.5MPa | 70L/min | 不要(電気を使わない) |
| アラハタフードマシン ESK型(オールエアー式) | 0.4〜0.65MPa | 毎分80L〜 | 不要(エアーのみで運転) |
| M&E KT-A1000XE | 公表なし | 95L/min | 100V |
| セイワ技研 シリンジ・ピストン容量式充填機 | 0.5MPa | 320L/min以上(毎分10回) | AC100V 15A(エアー制御式は電気不要) |
| 日精 FLEX-E-FILL(大型ライン) | 0.5〜0.6MPa | 目安 〜700L/min | 三相200V 20A |
出典:各メーカー・販売元の製品ページ(本文末尾)。M&Eは販売ページの記載です。空気消費量の測定条件は、どのページにも書かれていません。
コンプレッサーの決め方
1. 圧力:使用空気圧より0.1〜0.2MPa高く
コンプレッサーは、タンクの圧力が設定の下限まで下がるとモーターが動き出します。アネスト岩田は、機械が使う圧力よりも、制御圧力の下限が0.1〜0.2MPa高い機種を選ぶよう案内しています。0.5MPaで使う充填機なら、下限0.6〜0.7MPaが目安です。セイワ技研も、制御圧力0.8MPa程度のコンプレッサーを推奨しています。
2. 空気の量:充填の回数で考える
充填機の空気消費量は、1分に何回充填するかで変わります。公表値が「毎分◯回のとき」と書かれていない場合は、メーカーに自分の充填回数での消費量を確かめてください。そのうえで、アネスト岩田は実際に使う空気量より1割以上の余裕を持つよう案内しています。セイワ技研は、320L/min以上を使う機械に対し、およそ550L/minの5.5kWクラスを推奨していて、余裕のある能力を用意するよう注記しています。
3. 吐出空気量は測った圧力をそろえて比べる
コンプレッサーの吐出空気量は、高い圧力で測るほど少なくなります。充填機は0.5MPa前後で使うので、0.5MPaや0.7MPa時の吐出空気量を公表している機種で比べると確実です。圧力の条件が書かれていない値は、実際に使える量より大きく出ていることがあります。
空気の量ごとのコンプレッサーの目安
| 充填機の空気消費量 | コンプレッサーの目安 |
|---|---|
| 35〜50L/min(小型の卓上機) | 1割の余裕をみて40〜55L/min以上。0.5MPa以上でこの量を出せる100Vの機種が候補 |
| 65〜95L/min(中型) | 72〜105L/min以上。100Vでは上限に近く、三相200Vの1.5kW前後も候補 |
| 300L/min以上(高速・大型) | メーカー推奨どおり5.5kWクラス以上の三相200V機。タンクは50Lクラス以上 |
条件に合うコンプレッサー(当サイトのデータベースから)
当サイトに登録している機種から、吐出空気量の条件で自動で並べています。吐出空気量の測り方はメーカーによって違うことがあります。食品に空気が触れる使い方なら、オイルレス(オイルフリー)の機種を選んでください。
吐出空気量60L/min以上のオイルレス100V機(小型の充填機向け)
HAIGE HG-1300RB-30 30L
- 釘打ち・インパクトレンチなどの断続作業
- 家庭のコンセントでの使用
- 不向き:連続使用の塗装(スプレーガン)には吐出空気量が不足しやすい
HAIGE HG-DC880N1
- 家庭のコンセントでの使用
- 持ち運び(7.7kg)
- 不向き:連続使用の塗装(スプレーガン)には吐出空気量が不足しやすい
HAIGE HG-DC882 5L
- タイヤの空気補充・ブロー・エアブラシ
- 家庭のコンセントでの使用
- 不向き:連続使用の塗装(スプレーガン)には吐出空気量が不足しやすい
HAIGE HG-DC991AL 36L
- 小型スプレーガンでの塗装
- 釘打ち・インパクトレンチなどの断続作業
- 不向き:住宅地での夜間使用(騒音80dB)
HAIGE HG-DC880N1T 17L
- 家庭のコンセントでの使用
- 持ち運び(15kg)
- 不向き:連続使用の塗装(スプレーガン)には吐出空気量が不足しやすい
三相200Vの機種(中型・高速の充填機向け)
明治機械製作所 APK-110D
- 小型スプレーガンでの塗装
- 車体塗装やサンダーなど連続作業
- 不向き:200V電源のない家庭での使用
アネスト岩田 TLP75EG-10
- 小型スプレーガンでの塗装
- 車体塗装やサンダーなど連続作業
- 不向き:200V電源のない家庭での使用
明治機械製作所 GK-75D
- 小型スプレーガンでの塗装
- 車体塗装やサンダーなど連続作業
- 不向き:住宅地での夜間使用(騒音76dB)
明治機械製作所 APKM-75A-6P
- 小型スプレーガンでの塗装
- 車体塗装やサンダーなど連続作業
- 不向き:200V電源のない家庭での使用
アネスト岩田 TLP55EG-10
- 小型スプレーガンでの塗装
- 車体塗装やサンダーなど連続作業
- 不向き:200V電源のない家庭での使用
食品・化粧品に使うときの空気の質
充填機の空気が中身に触れない構造でも、排気が作業場に出ます。中身や容器に空気が触れる使い方なら、空気の質も考えます。アトラスコプコは、食品に直接触れる用途では、国際規格ISO 8573-1の最も厳しいクラス0を推奨し、オイルフリーの圧縮空気装置を使うよう案内しています。どのクラスを求めるかは指針によって違うため、取引先や衛生管理の基準に合わせて決めてください。
- オイルレス機を選ぶ:コンプレッサー側で油が混ざらないようにします
- フィルターを付ける:細かいゴミや油の霧をとるフィルターを、充填機の手前に付けます
- 水を抜く:タンクにたまる水(ドレン)は毎日抜き、必要ならドライヤーで空気を乾かします
まとめ
エア式の液体充填機は、0.4〜0.65MPaの空気を使い、小型・中型の機種でも35〜95L/minほどの空気を消費します。充填の回数が増えるほど空気が要り、毎分10回で320L/min以上とする機種では、メーカーが5.5kWクラス・タンク50Lクラスのコンプレッサーを推奨しています。自分の充填回数での空気消費量をメーカーに確かめ、1割以上の余裕を持った吐出空気量の機種を選んでください。
ほかの作業・機械に必要なコンプレッサーは、作業・機械別 コンプレッサーの選び方にまとめています。
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よくある質問
液体充填機にはどれくらいのコンプレッサーが必要ですか?
空気消費量で決まります。小型・中型の機種は35〜95L/minほどで、セイワ技研のシリンジ・ピストン容量式は毎分10回で320L/min以上とし、5.5kWクラス(およそ550L/min)・制御圧力0.8MPa程度・タンク50Lクラスを推奨しています。
電気を使わない充填機でもコンプレッサーは必要ですか?
必要です。オールエアー式は、コンプレッサーからの空気だけで動きます。コンセントは要りませんが、空気の量が能力を決めます。
100Vのコンプレッサーで使えますか?
空気消費量が50L/min前後までの小型機なら、0.5MPa以上でその量を出せる100V機が候補になります。それより多い場合は三相200V機を検討してください。
食品の充填に使う空気で気をつけることは?
中身や容器に空気が触れるなら、オイルレス(オイルフリー)の機種を選び、フィルターと水抜きで油や水が混ざらないようにします。求める空気の質のクラスは指針によって違います。









