圧力スイッチ(プレッシャースイッチ)の役割と故障の症状|止まらない・動かないときの確認と交換
この記事の結論
- 結論
- 圧力スイッチは、最高圧力でモーターを止め、復帰圧力でまた動かす部品
- 空気を使わずに運転し、止まる・動き出す圧力を圧力計で読んで、設定の範囲に入っているか確かめる
- 調整・交換は販売店・メーカーへ。アネスト岩田は専門スタッフ以外の分解・調整を禁じている
- 誰のためのページか
- コンプレッサーが止まらない・動かないなどで、圧力スイッチの故障を疑っている人
- このページの目的
- 圧力スイッチの役割・症状・確かめ方を取扱説明書で示し、危険な調整を避けてもらうこと
- 書き手の立場
- コンプレッサー関連会社の経営・顧問、3年以上の製品開発、中国をはじめとする海外メーカーの工場の視察、倉庫業者の確保などの物流に携わってきた編集長が、その経験をもとに、特定メーカーに偏らない立場で執筆・監修しています。 編集方針と監修者
- 情報の出どころ
- 価格・評価は楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングの公式APIから取得し自動更新。スペックはメーカー公表値と販売ページの表記をもとに整理。最終更新 2026/11/05
圧力スイッチ(プレッシャースイッチ・圧力開閉器)は、エアーコンプレッサーのタンクの圧力を見て、モーターを止めたり動かしたりする部品です。ここが不調になると、「止まらない」「動かない」「すぐ止まる」などの症状が出ます。
この記事では、アネスト岩田・明治機械製作所などの取扱説明書をもとに、次の4つを整理します。
- 圧力スイッチの役割と、設定圧力の例
- 故障したときの症状
- 自分でできる確認
- 調整・交換を自分でしてはいけない理由
なお、この記事はエアーコンプレッサーの圧力スイッチの話です。車のエアコンなどのプレッシャースイッチとは別の部品です。
結論:設定どおりに止まる・動くかを圧力計で確かめる。調整と交換は販売店・メーカーに
- 役割:タンクの圧力が最高圧力になるとモーターを止め、復帰圧力まで下がるとまた動かします(明治機械 取扱説明書)。
- 確かめ方:空気を使わずに運転し、止まるときと動き出すときの圧力を圧力計で読みます。設定の範囲から外れていれば、圧力スイッチか圧力計の不調が考えられます。
- 調整しない:アネスト岩田は、指示がない限り専門スタッフ以外が分解・調整しないよう警告しています。本体の破損・火災・爆発事故の原因になり、故障しても保証の対象外になります。
- 家庭用の小型機の多くは「圧力センサ」:マックス・HiKOKI・マキタの高圧機などは、圧力センサとマイコンで止める仕組みです。異常は表示部のエラーで知らせます。
圧力スイッチの役割
エアーコンプレッサーは、タンクの圧力が決まった範囲に入るように、運転と停止を自動でくり返します。この切り替えをするのが圧力スイッチです。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 最高圧力(停止圧力・作動圧力) | この圧力になるとモーターが止まる |
| 復帰圧力(再起動圧力) | 空気を使ってこの圧力まで下がると、モーターがまた動き出す |
| 圧力差(差圧) | 最高圧力と復帰圧力の差 |
アネスト岩田のレシプロ機には、圧力スイッチでモーターを止める「圧力開閉器方式」と、アンローダで圧縮を止める「アンローダ方式」があります。どちらも、決まった圧力で切り替わる点は同じです。
設定圧力の例(メーカーの取扱説明書)
| 機種 | 止まる圧力 | 動き出す圧力 | 安全弁が吹く圧力 |
|---|---|---|---|
| アネスト岩田 TLP系(最高0.7MPa) | 0.7MPa(0〜−0.05) | 0.55MPa(0〜−0.06) | 0.77MPa(0〜−0.03) |
| アネスト岩田 TLP系(最高1.0MPa) | 1.0MPa(±0.02) | 0.8MPa(+0.02〜−0.04) | 1.08MPa(+0.02〜−0.05) |
| 明治機械 APK系 | 0.88MPa | 0.69MPa | — |
| 明治機械 APKH-37B | 1.37MPa | 1.18MPa | — |
手元の機種の値は、取扱説明書の「機能点検」「圧力スイッチの作動確認」などのページで確認してください。安全弁は、圧力スイッチが働かなかったときに圧力を逃がす部品です(安全弁の記事)。
圧力スイッチが不調のときの症状
| 症状 | メーカーが挙げている原因 | 出典 |
|---|---|---|
| 最高圧力になる前に止まる | 圧力開閉器(またはアンローダ)の調整不良、圧力計の故障 | アネスト岩田 TLP系 |
| 最高圧力になっても止まらず、圧力が上がり続ける | 圧力スイッチが作動しない(設定より低い圧力で作動するよう調整が必要) | 明治機械 APK系 |
| スムーズに起動しない | 圧力スイッチのチャタリング(接点が細かく入り切りする) | 明治機械 APK系 |
| 安全弁が吹く | 安全弁の設定圧力の変化、電源コードの接続位置の誤り | アネスト岩田 TLP系 |
| 表示部にセンサーのエラーが出る | タンク内の圧力センサの異常・未接続(マキタ AC462XS は E7・E8 など) | マキタ・マックス |
「止まらない」は、圧力スイッチのほかに、空気が漏れていて圧力が上がらない場合もあります。症状ごとの確認は止まらないときの記事と圧力が上がらないときの記事で説明しています。
故障ではない場合
- 電源を入れても動かない:タンクに圧力が残っていて、圧力スイッチが「止める」側になっているだけのことがあります。アネスト岩田は、タンクの圧力を作動圧力より下げて、動き出すかを確かめるよう書いています。
- 止まった後に圧力が少し下がる:明治機械は、空気弁を閉じて止まった後に圧力が少し下がるのは、温度が下がるためで故障ではないとしています。
自分でできる確認
アネスト岩田の試運転の手順をもとにした確認です。電気の部品や配管の部品を外す点検はしません。
- 空気の出口(止め弁・カプラ)を閉じて運転する:タンクの圧力が上がっていくのを圧力計で見ます。
- 止まる圧力を読む:圧力計の緑の帯の上限(定格の範囲)で止まるかを見ます。
- 空気を少しずつ出す:止め弁を開けて圧力を下げ、復帰圧力で動き出すかを見ます。
- 止まらずに赤い線を超えそうなら、すぐ電源を切る:明治機械は、圧力計の針が朱線より上がらないことを確かめるよう書いています。
- 止まっているときの圧力計を見る:タンクの圧力がゼロなのに針が「0」を指さない場合は、圧力計の不調です。アネスト岩田は0.1MPa以上の針上がりがあれば交換としています。
設定から外れていた場合は、使うのをやめ、電源を切ってタンクの空気を抜いてから、販売店またはメーカーに連絡します(アネスト岩田)。
点検の頻度(アネスト岩田 TLP系の保守点検表)
- 圧力開閉器・アンローダ・圧力計などの制御機器の作動:1か月ごと(200時間ごと)
- 圧力開閉器などの電装品(接点の荒れなど):1年ごとに点検、4年ごとに交換
調整・交換を自分でしてはいけない理由
- アネスト岩田:取扱説明書に調整のしかたは載っていますが、同じページで、専門スタッフ以外による分解・調整を禁じています。本体の破損・火災・爆発事故の原因になり、保証の対象外になります。
- 明治機械:最高圧力(0.88MPa、APKH-37Bは1.37MPa)を超えて運転しないこと、圧力差を0.15MPaより狭めないこと(電磁開閉器を傷める)を書いています。
- マックス:AK-HL1310Eなどは、リリーフバルブの設定圧力を調整できず、異常のときは自分で修理しないよう書いています。
- 電気の部品:アネスト岩田は、電源まわりの部品を点検・交換するときは必ず元電源を切るよう書いています。圧力スイッチの中には電源の端子があり、感電の危険があります。
「圧力を上げたいから圧力スイッチを調整する」のは危険です。工具に送る圧力は、レギュレーター(減圧弁)で合わせます(圧力調整の記事)。今の機種の最高圧力で足りないなら、最高圧力の高い機種を選びます。
修理か買い替えか
- 保証期間内なら、まず販売店・メーカーへ。分解・改造すると保証の対象外になります(修理の記事)。
- 事業所の40L以上などのタンクは、年1回の定期自主検査の対象です。安全弁・圧力計もあわせて確認します(法定点検の記事)。
買い替えの候補(100V機・口コミと評価の順)
HAIGE HG-1300RB-30 30L
- 釘打ち・インパクトレンチなどの断続作業
- 家庭のコンセントでの使用
- 不向き:連続使用の塗装(スプレーガン)には吐出空気量が不足しやすい
HAIGE HG-DC880N1
- 家庭のコンセントでの使用
- 持ち運び(7.7kg)
- 不向き:連続使用の塗装(スプレーガン)には吐出空気量が不足しやすい
HAIGE HG-DC882 5L
- タイヤの空気補充・ブロー・エアブラシ
- 家庭のコンセントでの使用
- 不向き:連続使用の塗装(スプレーガン)には吐出空気量が不足しやすい
よくある質問
圧力スイッチ(プレッシャースイッチ)とは何ですか?
タンクの圧力が最高圧力になるとモーターを止め、復帰圧力まで下がるとまた動かす部品です。圧力開閉器とも呼ばれます。
圧力スイッチの故障の症状は?
最高圧力になる前に止まる、最高圧力を超えても止まらない、スムーズに起動しない、などです(アネスト岩田・明治機械の取扱説明書)。止まらないときは、空気漏れで圧力が上がらない場合もあります。
圧力スイッチは自分で調整できますか?
おすすめしません。アネスト岩田は、専門スタッフ以外による分解・調整を禁じ、事故の原因になり保証の対象外になるとしています。設定から外れていたら販売店・メーカーに連絡してください。
圧力スイッチの設定圧力はどれくらいですか?
機種で違います。例として、アネスト岩田 TLP系(最高0.7MPa)は0.7MPaで止まり0.55MPaで動き出します。明治機械 APK系は0.88MPaで止まり0.69MPaで動き出します。
電源を入れても動きません。圧力スイッチの故障ですか?
タンクに圧力が残っていると、圧力スイッチが「止める」側のままで動かないことがあります。タンクの圧力を下げて動き出すか確かめてください。それでも動かない場合は、モーターが回らないときの記事を見てください。
圧力スイッチはどれくらいで交換しますか?
アネスト岩田 TLP系の保守点検表では、圧力開閉器などの電装品は1年ごとに点検し、4年ごとに交換です。交換は販売店・メーカーに依頼してください。
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