パン工場・菓子工場のエアーコンプレッサー|クリームの注入機・デポジッター・充填機に必要な空気と、食品に触れる空気の清浄度
この記事の結論
- 結論
- 製パン・製菓の注入機・充填機には圧縮空気で動くものがある。公表値の例は、クリームの注入機(光陽機械製作所)が25L/min、デポジッター(型久堂 KT-BL250XYE)が40L/分、充填装置(サンライズ機械 TAC-6)が0.5MPa・200NL/M
- 菓子工場ではコンプレッサーを何台も使う例がある。焼き菓子・蒸し菓子の工場の省エネの発表資料(マスダック)では、コンプレッサーは全7基
- 食品に触れる圧縮空気の汚れは、JIS B 8392-1(ISO 8573-1)で粒子・水分・油の等級で表す。オイルフリー機でも、吸い込む空気などから微量の油分が混ざることがあるとメーカーが書いている
- 誰のためのページか
- パン工場・菓子工場・製菓店で、注入機・デポジッター・充填機などに使うコンプレッサーを選びたい人、食品に触れる圧縮空気の管理を見直したい人
- このページの目的
- 製パン・製菓の機械に必要な空気をメーカーの公表値で確かめ、食品に触れる空気の清浄度の考え方を知ったうえで、コンプレッサーと空気の処理を選べるようにすること
- 書き手の立場
- コンプレッサー関連会社の経営・顧問、3年以上の製品開発、中国をはじめとする海外メーカーの工場の視察、倉庫業者の確保などの物流に携わってきた編集長が、その経験をもとに、特定メーカーに偏らない立場で執筆・監修しています。 編集方針と監修者
- 情報の出どころ
- 価格・評価は楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングの公式APIから取得し自動更新。スペックはメーカー公表値と販売ページの表記をもとに整理。最終更新 2026/11/07
パン工場や菓子工場では、シュークリームにクリームを入れる注入機、生地やクリームを一定量ずつ絞るデポジッター、充填機など、圧縮空気で動く機械が使われます。お菓子の型抜きや食品の製造機械にコンプレッサーを使いたい、という相談は、販売の現場でも受けることがあります。この記事では、メーカーの公表値と規格の資料をもとに、必要な空気と、食品に触れる空気の管理をまとめます。
結論
- 空気の量:公表値の例は、注入機25L/min、デポジッター40L/分、充填装置0.5MPa・200NL/Mです
- 台数:工場では、機械の数に合わせてコンプレッサーを何台も使う例があります
- 空気の清浄度:粒子・水分・油の等級(JIS B 8392-1)で考え、オイルフリー機でもフィルターと水抜きで管理します
製パン・製菓の機械の公表値
| 機械 | 機種 | 空気の条件 | 電源 |
|---|---|---|---|
| クリームの注入機(注入・トッピング・平面塗布) | 光陽機械製作所 上刺し注入機 | 空気消費量25L/min | 三相200V・0.45kW |
| ピストン式デポジッター(天板移動式) | 型久堂 KT-BL250XYE | 空気消費量40リットル/分(充填量10〜250ml) | 200V |
| 充填装置 | サンライズ機械 TAC-6 | 0.5MPa・200NL/M | AC200V 三相 |
| オールエアー式充填機 | 坂井機械製作所 ARシリーズ | エアーのみで動く(充填容量15〜250cc、毎分35回)。空気量は公表なし | なし(エアーのみ) |
出典:光陽機械製作所の製品ページ、Food Town(食品機械の掲載サイト)の各社の掲載。光陽機械製作所の注入機は、2列仕様でカスタード30gの注入時に1時間6000個の能力です。マスダック、コバード、愛工舎、カジワラ、オシキリなどの製パン・製菓機械の空気の公表値は、当サイトが調べた範囲では見つかりませんでした。使う機械のメーカーに、使用空気圧と空気消費量を確かめてください。
コンプレッサーの選び方
1. 機械の空気量を足す
必要な吐出空気量は、同時に動く機械の空気消費量の合計です。たとえば注入機(25L/min)とデポジッター(40L/分)を同時に動かすなら65L/minで、アネスト岩田が案内する1割以上の余裕を足すと約72L/min以上になります(機械の組み合わせは例です)。200NL/Mのように大きな空気を使う充填装置があるなら、0.5MPaのときにその空気量を出せる三相200Vの業務用機を中心に考えるのがよいと当サイトは考えます(100V機の吐出空気量は、圧力0のときの値で書かれていることがあります)。
2. 圧力は使用空気圧より高く
使用空気圧が0.5MPaの機械なら、制御圧力の下限が0.6〜0.7MPaになる機種が目安です(アネスト岩田の案内)。
3. 工場では台数と予備も考える
マスダックの東京ばな奈ファクトリー(焼き菓子・蒸し菓子、1日16時間・年約330日稼働)の省エネの発表資料では、電気の使い道にコンプレッサーが挙がり、全7基のうち2基に稼働監視を入れたとしています。機械が多い工場では、コンプレッサーを分けて置き、止まったときの予備や、電気代の見える化も考えます。
食品に触れる圧縮空気の清浄度
- 等級で考える:圧縮空気の汚れは、JIS B 8392-1(ISO 8573-1)で「粒子」「水分(圧力露点)」「油」の等級で表します。分析会社の資料は、製品に直接・間接に触れる場所では高い清浄度が求められるとし、HACCPの衛生管理の一環として清浄度の測定を勧めています
- 汚れの元:同じ資料は、コンプレッサー室のほこりや有機溶剤、油を抜く処理をしていない配管やバルブ、配管の結露によるサビや微生物を、汚れの例に挙げています
- オイルフリー機でも油分はゼロではない:アネスト岩田は、オイルフリー機の取扱説明書で、吐出し空気に油分は原則として無いが、大気中の油分や製造時に部品に付いた油分が微量に含まれることがあると書いています
食品に触れる空気は、オイルフリー機を選んだうえで、フィルター(必要ならドライヤー)を通し、タンクと配管の水を毎日抜き、コンプレッサー室を清潔に保ちます。求める等級は、取引先や衛生管理の基準に合わせて決めてください。日本の法令で食品用の圧縮空気にオイルフリーを義務付けた規定は、当サイトが調べた範囲では見つかりませんでした。
条件に合うコンプレッサー(当サイトのデータベースから)
当サイトに登録している機種から、条件で自動で並べています。吐出空気量の測り方はメーカーによって違うことがあります。
吐出空気量80L/min以上のオイルレス100V機(小型の注入機・デポジッター向け)
藤原産業 SK11 SW-231 30L(SW-L30LPF-01)
- 釘打ち・インパクトレンチなどの断続作業
- 家庭のコンセントでの使用
- 不向き:連続使用の塗装(スプレーガン)には吐出空気量が不足しやすい
HAIGE YS-DC2082 10L
- タイヤの空気補充・ブロー・エアブラシ
- 家庭のコンセントでの使用
- 不向き:連続使用の塗装(スプレーガン)には吐出空気量が不足しやすい
HAIGE DC990 0.8L
- 小型スプレーガンでの塗装
- タイヤの空気補充・ブロー・エアブラシ
- 不向き:タンクが小さいため連続作業全般に不向き
アストロプロダクツ HC997 30L
- 釘打ち・インパクトレンチなどの断続作業
- 家庭のコンセントでの使用
- 不向き:連続使用の塗装(スプレーガン)には吐出空気量が不足しやすい
藤原産業 SK11 SR-201 30L(SR-L30LCF-01)
- 釘打ち・インパクトレンチなどの断続作業
- 家庭のコンセントでの使用
- 不向き:連続使用の塗装(スプレーガン)には吐出空気量が不足しやすい
三相200Vのオイルレス機(充填装置・複数台向け)
アネスト岩田 CFP22CF-8.5 39L
- 小型スプレーガンでの塗装
- 車体塗装やサンダーなど連続作業
- 不向き:200V電源のない家庭での使用
アネスト岩田 SLP-22EF 20L
- 小型スプレーガンでの塗装
- 車体塗装やサンダーなど連続作業
- 不向き:200V電源のない家庭での使用
アネスト岩田 TFP22CF-10
- 小型スプレーガンでの塗装
- 車体塗装やサンダーなど連続作業
- 不向き:200V電源のない家庭での使用
まとめ
パン工場・菓子工場の注入機やデポジッター、充填機には、圧縮空気で動くものがあり、公表値の例は25〜40L/min、充填装置で0.5MPa・200NL/Mです。必要な吐出空気量は同時に動く機械の合計で決め、食品に触れる空気は、オイルフリー機でもフィルターと水抜きで管理し、清浄度はJIS B 8392-1の等級で考えます。充填機・包装機の詳しい選び方はエア式の液体充填機に必要なコンプレッサーとカップシーラー・真空包装機に必要なコンプレッサー、型抜きのエアブローはエアブローに必要なコンプレッサーも参照してください。
ほかの作業・機械に必要なコンプレッサーは、作業・機械別 コンプレッサーの選び方にまとめています。
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吐出空気量・タンク容量・電源の決め方と、用途ごとの目安を1冊にまとめたPDFです。メールアドレスを登録すると、すぐにご覧いただけます。
よくある質問
クリームの注入機やデポジッターにはどれくらいの空気が要りますか?
公表値の例は、光陽機械製作所の上刺し注入機が25L/min、型久堂のピストン式デポジッター KT-BL250XYEが40L/分です。同時に動かす機械の合計に、1割以上の余裕を足して選んでください。
食品に触れる圧縮空気はオイルフリーなら安心ですか?
オイルフリー機でも、吸い込む空気などから微量の油分が混ざることがあると、アネスト岩田は取扱説明書に書いています。フィルターと水抜きで管理し、清浄度はJIS B 8392-1の等級で考えてください。
食品用の圧縮空気にオイルフリーは法律で義務ですか?
日本の法令でそう定めた規定は、当サイトが調べた範囲では見つかりませんでした。取引先や衛生管理の基準(HACCPなど)に合わせて決めてください。







